島バナナが1ページでわかる総まとめ
森田正光が設立した島バナナ協会が
島バナナについてご説明します。
目次
1.どんなもの?
1-1島バナナの正体
1-2島バナナのルーツ
1-3どんなお味なのか?
1-4食べた方の感想をご紹介
1-5島バナナが高級フルーツの理由
1-6収穫時期と旬はいつ?
2.どうやって食べる?
2-1購入してから食べるまで正しい流れ
2-2最もおいしい食べごろは?
2-3島バナナ追熟時の正しいつるし方
2-4追熟させるときの注意点!
3.どこで買える?
1.どんなもの?
島バナナの正体
今までに、こんなに小さいバナナを見たことはありますでしょうか。
一般的なバナナの半分ほどの大きさの、可愛らしいバナナです。
商品ラベルを見ると「島ばなな」と書いてあります。
沖縄のお店や沖縄フェアなどで「島バナナ」という名称で見かけたことがあるかもしれません。
小さいバナナといえば「モンキーバナナ」が有名かと思います。
見た目は似ていますが、この写真はモンキーバナナではなく、沖縄県産の小さなバナナ、「島バナナ」です。
一般的なバナナは15〜17センチ程度の大きさですが、7〜9センチ程度と半分ほどの大きさしかありません
「島バナナ」は、普通のバナナと味や香りが非常に違うのが大きな特徴です。
ルーツを探るとその秘密が見えてきます。
写真のように、小売店やネットショップで「島バナナ」として販売されているバナナが本当に島バナナなのかわからないこともあり(販売している人にも本当はわからないということもあり)、それについては島バナナ協会としても研究段階のため、ここでは割愛します。
島バナナのルーツ
島バナナは「小笠原種バナナ」とも呼ばれています。
フィリピンの果指が短い種類のバナナが小笠原諸島に伝わり、その後沖縄に根付いたと言われているからです。
しかし、一般に販売されているモンキーバナナは、フィリピンのものがほとんどですが、島バナナとは味・香りが非常に違います。
沖縄の名品は、島マンゴーや島ラッキョウのように「島〇〇」という愛称がつけられるので、島バナナと呼ばれているのです。
学術的なことを知りたい方はこちら
どんな味?
一言で表すと「完熟したリンゴのような爽やかな酸味があり、ほどよい甘さ、もっちりとした食感の上品な味」です。
人によって感じ方も表現も違うため、「リンゴのよう」でははなく「キウイのよう」だと表現する人もいれば、「もっちり」ではなく「ねっとり」や「まろやか」と表現する人もいます。
どんな甘さ?
品がある甘さです。
完熟したバナナの甘みもありつつ、リンゴやキウイフルーツのような酸味が感じられることで、品のある甘さとなっています。
どんな香り?
島バナナの皮をむいた瞬間、メロンの香りがするという方もいるほど香りが広がります。
食べてみると、リンゴのような爽やかな香りが感じられます。
どんな食感?
「もっちり」や「ねっとり」という食感です。
島バナナは、一般的なバナナよりももっちりしているのが特徴です。
熟せば熟すほどもっちり感が増していきます。
食べた方の感想をご紹介
「ほのかな酸味と甘みが広がって今まで食べたことのない美味しさにとても感動しました」
「バナナ嫌いの私ですが、もっちりとした食感でリンゴやキウイのような酸味がありハマってしまいました」
このように、今まで食べたことのないバナナだと感動されることが多いようです。
島バナナが高級フルーツである理由
一般に売られている島バナナは、インターネットでも店舗でも1本300円ほどで、1房が1,000円を超えることがほとんどです。
沖縄県内の売り場でさえもそのくらいの価格であることが多いようです。
(旬の夏季は、沖縄においては1房500円前後〜800円前後で販売されています)
一般的な大きなバナナと比べて、なぜ、そんなに高いのか?
それは、島バナナを栽培する人(収穫する人)が、島バナナだけで生計を立てることが難しく、島バナナ農家のなり手が非常に稀少なため、結果として島バナナも稀少だからです。
ビジネスとして成り立ちにくい理由は大きく3つあります。
理由その1
「病虫害」です。
虫に食べられてダメージを受けることを食害といいます。
島バナナは、バナナセセリやバショウオサゾウムシなどの幼虫による食害を受けやすいのです。
また、萎凋病(パナマ病)や黒星病などの病気も対策しなければなりません。
他のバナナよりも、病虫害に弱いのが島バナナです。
理由その2
「台風」です。
毎夏、沖縄を襲う強烈な風によってなぎ倒されてしまうケースが多く、対策も困難です。
例えば2023年8月の台風6号(迷走台風)のときには、島バナナ畑全体が壊滅した農園もありました。
理由その3
「盗難」です。
実ったところを泥棒に取られてしまうのです。
高級であるために、市場等で売ればお金になることから、泥棒被害にも合いやすいのが特徴です。
泥棒によって、実るまでの農家としての苦労は実らない(心も折れてしまう)、ということから、島バナナを積極的に栽培しようという農家がほとんどいないのが実情です。
収穫時期と旬はいつ?
暖かい時期に実ができるため、次のように夏の終りから秋にかけてが旬の時期です。
収穫時期:6月中旬~11月中旬
旬の時期:8月~10月
2.どうやって食べる?
購入してから食べるまでの流れ
まず、この写真を見てください。
もしかして腐ってるのでは?
と思われるかもしれません。
しかし、島バナナファンの中には、この、実の半分ほど又は半分以上が黒くなった状態が最もおいしいという方もいます。
島バナナ協会では、スイートスポットが実全体に点々と見られるようになった頃が食べ頃とご案内しています。
購入後は、冷蔵庫に入れず常温で吊るし、黒い部分=スイートスポットが出てくるのを待ちましょう。
これを「追熟」といいます。
追熟させたときのバナナが変化していく様子や食べごろの見極めポイントについて、詳しく解説します。
最もおいしい食べごろは?
食べるタイミングを色に分けて4段階で解説します。
購入して、追熟させたのは10月下旬でした。
具体的には、東京にて2020年10月22日~11月2日の記録をもとに解説します。
当時の気温は日本気象協会を参照しました。
緑の状態
この日は最高気温22.1℃、最低気温14.2℃。
沖縄の農家さんから、宅配便で島バナナを受け取りました。
(収穫から数日)
まだまだ緑色で固い状態の島バナナと、輸送中に少し黄色くなったと思われる島バナナがありました。
黄色の状態
この日は最高気温18.5℃ 、最低気温13.9℃。
受け取ってから1週間ほどで、甘みの目安となる黒い斑点=スイートスポットが出てきました。
島バナナ協会としては、この状態を食べ頃とご案内しています。
もっちりとした食感になりつつ、酸味が最もしっかり感じられる状態です。
黄+黒色の状態
この日は最高気温19.2℃、最低気温9.2℃。
ほどよく熟した状態です。
島バナナファンで、この状態が一番おいしいという方もいらっしゃいます。
完熟まではもう1歩です。
ほとんど黒色の状態
この日は最高気温23.6℃、最低気温11.6℃。
真っ黒になり完熟しました。
ここまで待つと、むく前から香りが漂い、口いっぱいに広がる豊かな香りを味わうことができます。
甘みが強くなり、甘いのがお好きな方は、この状態が好ましいということになります。
同時に、非常にやわらかく皮がとても薄いため、むくのが難しいということも覚悟しなくてはなりません。
島バナナ追熟時の正しいつるし方
島バナナは根元が短いため、バナナスタンド・バナナハンガーなどのフックに掛けることが困難なことがあります。
そこで、バナナスタンドやバナナハンガーを使う際は、ひもを通した状態で掛けるのがオススメです。
向きは根元が上です。
お気をつけください。
追熟させるときの注意点!
追熟から一気に腐敗に進むのを抑える対策として、写真のようにアルミホイルを巻く方法があります。
詳しくは、こちらをご覧ください。
3.どこで買える?
インターネット検索で「島バナナ」と検索すると、いろいろなオンラインストアで島バナナが販売されていることがわかります。
しかし、まだ世の中に、「島バナナ」の明確な基準や定義がないことから、本当に島バナナであるものとそうでないものがあると思われます。
そのため、ここでは、当協会が識者に依頼し遺伝子分析して島バナナと証明された株から派生した島バナナ農園(提携農園)の、ネットショップと取扱店をご紹介します。
