静岡県伊豆半島で島バナナ栽培に挑戦される方へ、苗提供と栽培指導を開始しました。2025/06/20
静岡県伊東市・伊豆半島地域において、島バナナ栽培を希望される方からの要望を受け、島バナナ協会として試験的な取り組みを支援するため、遺伝子分析済みの苗を提供いたしました。
今回の苗は、当協会の協力農園であるWAKWAKさんの畑で育てられたもので、苗の選定と発送、そして今後の栽培指導は、「森田さんの島バナナ農園」での島バナナの栽培と運営に取り組んでいる西川さんが担当しました。
発送された苗は、吸芽の中でも剣吸芽(けんきゅうが)と呼ばれる、葉が細いタイプの苗を中心に選定しました。これは、当協会が実施した島バナナの遺伝子分析に協力していただいた高橋先生の島バナナ勉強会で共有された知見をもとにした判断です。
剣吸芽は主に三つの特徴があります。
地下の芋部分が大きく、移植後の生育が安定しやすい。
根がない状態での移植時、葉が細いことで蒸散のリスクが軽減され、枯れにくい。
輸送時においても水分消費量が少なく、苗の負担が少ない。
これらの理由から、移植初期におけるリスクを最小限に抑えた選定を実施しました。
島バナナは本来、亜熱帯〜熱帯の環境を好む作物ですが、今回の伊豆半島での取り組みは、気候変動や栽培技術の進展に対応した新たな挑戦となります。
「森田さんの島バナナ農園」としての活動が順調に進み、この地域でも島バナナが実を結ぶかどうかは、今後の経過観察にかかっています。当協会としても引き続きサポートを行い、成功事例となるよう努めてまいります。
今後の成長が非常に楽しみです。