【島バナナの勉強】農文協の本『バナナ』は、バナナへの興味をきちんと受け止めてくれる本
2021/07/13
バナナは草ではなく、木! この本でそれがどういうことかもわかる
『知りたい 食べたい 熱帯の作物 バナナ』は、見開きごとに、章立てされている、子ども向けの本です。
つまり、ページをめぐるたびに、またひとつ(そこから派生したいくつかの事柄においても)バナナのことを知ることができるようになっていて、楽しく読み進められます。
ページをめくるとき、毎回ワクワクします。
今日めくって読んだページでは、バナナは木ではなく草であることを再認識しました。
7/7に島バナナ研究会の創立者 森田正光さんが、TBSラジオ『アシタノカレッジ』で、生態人類学の専門家 小松かおりさんとお話する中で、小松さんが、バナナは木ではなく草であることに触れていて、驚きました。
そのようにラジオ番組で、すでに知ってはいたものの、この本では、「2〜7メートルぐらいの高さ」というバナナの草を大人が見上げている版画が載っていて、改めて、バナナが大きな大きな草であることに驚くのです。
そのページには、なぜ木ではないのかまでは書かれていませんでしたが、次のページにそれが書かれていました。
やはりこの本は、きちんと興味を受け止めてくれる本です。
「なぜだろう」「どういうことだろう」と思うことを想定して答えを用意してくれています。
挿絵が楽しい気持ちにさせてくれる
上述した「バナナは木ではなく草」ということが描かれたページから、写真だけではなく、絵が掲載されています。
挿絵です。
それも、版画です。
(または、版画タッチの絵です)
なんとも風情があって楽しい気持ちにさせてくれます。
その版画で、バナナの株全体の姿がわかり、その全体の部分である、房、果実(果指)、花(中性花と雄花序=雄花の集まり)がどのようにバナナの株に存在してどのように呼び分けされているかが表現されています。
とてもわかりやすく、バナナへの理解が深まります。
それだけではありません。
バナナの花のあたりに、蜂のような虫が集まってきている様子や、株の前を鶏の親子が通っていく様子まで描かれていて、ほのぼのします。
この本で見るバナナの花は、房の下にぶら下がっています。
このページでは、この花がどのように変化して房が作り上げられたのかまではわからないのですが、そのわからなさもまた、ますますバナナへの興味を深めることになるのです。
そして、その興味をきちんと受け止めてくれるのがこの本です。
「どれが花で、どう実る?」というコーナーが挿絵に添えてあり、その「どれが花で、どう実る?」の解説が何ページにあるかが書かれています。
本を前から順番に読んでいくのではなく、先に知りたいことが発生した場合は、途中のページを飛ばして、先に読んで知ることができるのです。
続く・・・
佐藤靖明 (監修), 山福朱実 (イラスト)
※TBSラジオ「アシタノカレッジ/バナナ学部」
→出演情報
→番組ホームページ「バナナ学部 ついに開講♪ <第1回 知ってそうで知らないバナナの世界>」
投稿:井上